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このたび、令和7年7月1日をもちまして、教授就任から5年目を迎えることとなりました。これまで講座および関連病院の運営が大禍なく進んで参りましたことは、ひとえに皆様のご支援とご協力の賜物と、心より感謝申し上げます。
昨年度は、診療面において附属病院内に「炎症性腸疾患(IBD)センター」を新設し、IBD診療体制のさらなる充実を図ることができました。研究面では、臨床研究棟のリノベーション工事にあわせて研究室の再整備を行い、研究環境の向上にも取り組みました。
教授就任後に入学した大学院生第1期生は現在4年生となり、日々、診療と研究に真摯に取り組みながら、博士論文の執筆に励んでおります。また、本年度は新たに6名の新入局員を迎え、少しずつではありますが医局の体制も着実に強化されてきております。
その他にも、教育活動としてはハイブリッド形式での「山口消化器内科学セミナー」の継続開催、関連病院と連携した臨床研究ネットワーク「YCR(Yamaguchi Clinical Research network)」の推進、さらに肝臓班と胆膵班の統合による「肝胆膵班」の設立など、多方面での取り組みを進めて参りました。
これからも、教授就任時に抱いた「決意」を忘れることなく、診療・教育・研究の全てにおいて誠実に、そして未来志向で取り組んで参ります。今後とも、変わらぬご指導とご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
令和7年7月1日
山口大学大学院医学系研究科 消化器内科学 教授
山口大学医学部附属病院 第一内科 科長
山口大学医学部附属病院 光学医療診療部 部長
山口大学医学部附属病院 肝疾患センター センター長
山口大学医学部附属病院 炎症性腸疾患センター センター長
山口大学医学部附属病院 病院長補佐
山口大学医学部附属病院 腫瘍センター院内がん登録室 室長
山口大学医学部附属病院 ME機器管理センター センター長
山口大学医学部附属病院 医療材料物流センター センター長
高見 太郎
山口大学大学院医学系研究科 消化器内科学のホームページをご覧頂き、誠にありがとうございます。
令和4年7月1日をもちまして、教授就任から1年が経ちました。
小生教授就任に際して、多くの祝意を賜り、あらためて身の引き締まる思いです。今後も、以下の教授就任当時の「決意」で取り組んで参りますので、どうか宜しくお願い致します(写真は二度咲き「就任祝胡蝶蘭」です)。
今回、教授内定の連絡を受けたとき、「よし、山口で挑戦しよう!」と山口大学医学部を受験するため山口宇部空港に降り立った約30年前のことを思い出しました。高校まで過ごした埼玉県では満員電車に揺られながら、父が読み終えた司馬遼太郎、なかでも幕末の文庫本を好んで読んでおり、明治維新の胎動の地である長州への憧れがあったのだと思います。
山口大学医学部在学中は軽音楽部(ビッグバンドジャズ)に所属し、トロンボーンを担当しました。これも「6年間もあるのだから、挑戦しよう!」という感覚でした。実際には音楽の才能は乏しく、毎日練習することでなんとか補っていました。最後には、部長を務め卒業コンサートでスポットライトを受けて演奏できたことは貴重な経験になっています。
医学部卒業後は、「死因第1位である癌を内科治療で治したい」という志のもと、迷うことなく消化器内科を選び、なかでも未解明なことが多く残された肝臓を専攻しました。多くの肝癌患者さんに貢献できる研究がしたいと思い、大学院および海外留学(NCI, NIH, USA)では「肝発癌機構の解明」に取り組みました。そして、帰学後は肝癌の母地となる肝硬変自体の治癒を目指す肝臓再生療法は「肝癌のChemo-prevention」となることを報告し、研究の比重を再生療法へと移しました。特に非代償性肝硬変症に対する培養自己骨髄間葉系幹細胞を用いた再生療法の開発に関する研究では、肝臓再生基盤学(寄附講座)での研究活動を含め「ベンチからベッドサイドへ」を実践し、令和2年9月には医師主導治験「自己完結型肝硬変再生療法」を開始しました。
このように私を育ててくれた消化器内科学講座は「山口の地から、世界に打って出る」という気概のある教室です。遡れば胃カメラの開発、超音波内視鏡による胃5層構造、Strip biopsy法、グルカゴン・インスリン療法、鉄キレート剤による肝癌動注療法、自己骨髄細胞投与療法から始まった肝臓再生療法と、常に挑戦してきた教室だと思っています。このような素晴らしい風を吹かせてくれていた諸先輩方に感謝申し上げます。
今後は、これまでの肝硬変・肝臓再生に加えて消化器癌を重要テーマとし、いまだ有効な治療法のないアン・メット・メディカルニーズを克服するため、橋渡し研究やそれを支える基礎研究に取り組み、私なりの新しい風を吹かせていきたいと思っています。そのためには、若い力がどうしても必要です。医学部生や研修医の皆さん、ここには挑戦するチャンスや活躍する場所が必ずあります。新しくスタートした消化器内科学講座への入局を心待ちにしています!
また、リサーチマインドを持った消化器内科専門医を輩出するには「医学部(6年)~研修医(2年)~内科専攻医(3年)~大学院/専門医研修(4年)」が必要です。一朝一夕というわけにはいきませんので、腰を据えて学部教育からしっかり取り組んでいきます。
私が大切にしてきた言葉は「雲外蒼天」と「因果応報」です。前者はホームページ写真にも使いましたが「困難に挑戦し、突破する」という気概を持ち続けるためで、後者は自分自身を律するための言葉です。これから消化器内科学講座を主宰するにあたり、教室の言葉としても大切にしていきたいと思います。
最後になりますが、このような立派な教室を築いてこられた諸先輩方に感謝するとともに、伝統ある教室を主宰する機会を賜りましたことにあらためて深謝申し上げます。
令和3年7月1日
山口大学大学院医学系研究科 消化器内科学 教授
山口大学医学部附属病院 第一内科 科長
高見 太郎
1992(平成4)年3月 | 埼玉県立浦和高等学校 卒業 |
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1993(平成5)年4月 | 山口大学医学部 入学 |
1999(平成11)年3月 | 山口大学医学部 卒業 |
2001(平成13)年4月 | 山口大学大学院医学系研究科 入学 |
2005(平成17)年3月 | 山口大学大学院医学系研究科 卒業 |
1999(平成11)年5月 | 山口大学医学部附属病院 第一内科 研修医 |
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2000(平成12)年4月 | 山口県立中央病院(現 山口県立総合病院) 消化器科 研修医 |
2005(平成17)年3月 | Visiting fellow, Laboratory of Experimental Carcinogenesis, National Cancer Institute, National Institutes of Health, USA |
2007(平成19)年4月 | 独立行政法人 愛媛労災病院 内科常勤医 |
2008(平成20)年4月 | 山口大学医学部附属病院 第一内科 医員 |
2009(平成21)年4月 | 山口大学医学部附属病院 検査部 助教 |
2012(平成24)年4月 | 山口大学大学院医学系研究科 消化器内科学 講師 |
2015(平成27)年4月 | 山口大学医学部附属病院 再生・細胞治療センター 副センター長(兼任) |
2019(平成31)年4月 | 山口大学大学院医学系研究科 肝臓再生基盤学(寄附講座;澁谷工業株式会社)講師 |
2020(令和 2)年4月 | 山口大学大学院医学系研究科 消化器内科学 准教授 |
2021(令和 3)年7月 | 山口大学大学院医学系研究科 消化器内科学 教授 |