論文(オンライン)掲載報告【The Journal of Vascular and Interventional Radiology:筆頭著者 石川 剛 准教授、Portopulmonary hypertension treated with spontaneous portosystemic shunt occlusion followed by endothelin-receptor antagonist administration】

IVRと薬物療法を融合したHybrid治療により長期間の病態制御に成功したPoPH(門脈圧亢進症に伴う肺動脈性肺高血圧症)に関するcase report…3月下旬の初投稿から半年以上の月日を経て、長く苦しい戦いにようやく終止符が打たれました。

消化器系ジャーナル(GutやJ Hepatolなど)に投稿すれば「循環器系の方が相応しいのでは?」と丁重に断られ、循環器系ジャーナル(Chestなど)に投稿すれば「消化器系の方が適しているでしょ!」と速攻で突き返され、計5つのジャーナルからことごとくeditor kick(いわゆる門前払い)を食らい続けました。7月下旬に投稿したIVR系ジャーナルからは計33個のコメントを浴びせかけられましたが、決してtime performanceが良いとは言えないものの3ヶ月を要してようやくacceptをgetするに至りました。

当院第2内科(循環器内科)の先生方にお力添えを頂きつつ、バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(BRTO)による門脈-大循環シャント閉塞がPoPHの病態を改善し得ることを見出し、この度(検索する限り)世界に先駆けて報告することが出来ました。

「BRTOはPoPHの治療手法として有効か?(=腹部IVRで胸部疾患を治せるか?)」というclinical questionを掲げ、それを解決すべく大学院生たちと共にclinical studyを遂行中ですが、今回の「症例報告」完遂によりon-goingの臨床研究に加速度がつくものと確信しております。

次こそは「原著論文」として循環器系ジャーナルからacceptを勝ち得たい!と大きな夢(妄想)を抱きながら、11月10日からBOSTONで開催されるアメリカ肝臓病学会(AASLD, The Liver Meeting 2023)へと旅立ちたいと思います。

↓↓↓ 詳しくはリンク先をご参照ください。
https://doi.org/10.1016/j.jvir.2023.10.028

(石川 剛)

論文(オンライン)掲載報告 ~JVIR誌:筆頭著者 石川 剛 准教授~