PubMed論文掲載報告【Esophagus:五嶋敦史他、Characteristics of cases for which esophageal endoscopic submucosal dissection under general anesthesia is recommended】
全身麻酔下に行う内視鏡治療は、全身管理を麻酔科医に任せて手技に集中できる、反射・体動・呼吸変動が少なく安定した視野を維持できる、誤嚥のリスクが少ないなどの利点があります。
我々は、全身麻酔下で行った食道ESDの臨床的特徴および治療成績をプロポフォール鎮静下と比較して評価し、全身麻酔が推奨される症例について考察しました。
2013年から2023年までに当科で食道ESDを行った265例292病巣(全身麻酔下81例92病巣、プロポフォール鎮静下184例200病巣)を対象としました。
全身麻酔下に行った症例は、基礎疾患が重篤な方が多く、腫瘍径も有意に大きい病巣でしたが、全身麻酔下の方が剥離速度に優れ、偶発症も少ない結果でした。鎮静下においては、特に咽頭癌の治療歴を有する症例が、剥離速度が遅く、偶発症も増加する有意な因子であり、全身麻酔を積極的に考慮すべきと思われました。
↓↓↓ 詳しくは以下リンク先をご参照ください。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39285001/
(五嶋敦史)