受賞報告【篠田 崇平 助教:第19回膵臓学会国際優秀演題賞(一般社団法人日本膵臓学会)】
受賞演題名「Inhibition of fatty acid binding protein 4 suppresses pancreatic cancer cell growth in mouse syngeneic tumor model」(DDW2024)
第19回膵臓学会国際優秀演題賞を受賞しましたのでご報告させて頂きます。近年の疫学研究から、脂肪膵が膵癌の発癌率を高めることが明らかとなり、脂肪膵の影響を解明することが膵癌予後改善に繋がると考えます。
本研究では、私の恩師であるミネソタ大学外科のMasato Yamamoto教授のもと、脂肪細胞が放出するFatty Acid Binding Protein 4(FABP4)に着目し、FABP4ノックアウトマウスの膵癌移植腫瘍モデルにおいて腫瘍増殖の低下を確認しました。また、FABP阻害薬HTS-01037が膵癌細胞の増殖を抑制することを明らかにしました。
今後も胆道膵臓内科医として、膵癌診療の現状を打破するべく、診療・研究に精進してまいります。
最後に、Masato Yamamoto教授、山口大学当教室の高見太郎教授、戒能聖治先生、末永成之先生をはじめ、これまでご指導いただいた諸先生方に心より感謝申し上げます。
(篠田崇平)
