第43回日本肝臓学会西部会 〜肝臓学の医新〜

第43回日本肝臓学会西部会 〜肝臓学の医新〜

THE 43RD MEETING OF WESTERN BRANCH OF THE JAPAN SOCIETY OF HEPATOLOGY

プログラム・web抄録

2019年11月18日現在

「演題検索システムKcon-navi」のご利用について

第43回日本肝臓学会西部会の抄録の閲覧は、Web版の「演題検索システムKcon-navi」をご利用ください。本システムでは、演題検索の他に、タイムテーブルや会場の確認、スケジュール管理等の機能もございます。
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利用期間:2019年11月19日(火)~2020年1月14日(火)
なお、IDとパスワードは第43回日本肝臓学会西部会のプログラムおよび講演要旨に掲載しております。

特別講演1

第1日   12月12日(木)13:00~13:40
第1会場 (海峡メッセ下関 4F イベントホール)

がん免疫療法の現状と課題、将来展望

演 者 玉田 耕治 (山口大学大学院医学系研究科免疫学)
座 長 坂井田 功 (山口大学大学院医学系研究科消化器内科学)

特別講演2

第2日   12月13日(金)11:15~11:55
第1会場 (海峡メッセ下関 4F イベントホール)

肝再生の細胞生物学とiPS細胞からのin vitro肝組織構築

演 者 宮島 篤 (東京大学定量生命科学研究所)
座 長 沖田 極 (山口大学名誉教授)

招待講演

第1日   12月12日(木)14:20~15:00
第1会場 (海峡メッセ下関 4F イベントホール)

Human Allogeneic Liver Progenitor Cells (HALPC) (HepaStem®)
Clinical Development for Acute on Chronic Liver Failure and NASH

演 者 Etienne Sokal, MD, PhD 
    (Université Catholique de Louvain, Cliniques St Luc, Belgium & Promethera Biosciences)
座 長 Yoshiyuki Takei, MD, PhD 
    (Department of Gastroenterology and Hepatology, Mie University Graduate School of Medicine, Japan)

会長講演

第1日   12月12日(木)13:40~14:20
第1会場 (海峡メッセ下関 4F イベントホール)

橋渡し研究の魅力

演 者 坂井田 功 (山口大学大学院医学系研究科消化器内科学)
座 長 竹原 徹郎 (大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学)

主題演題

シンポジウム1

第2日   12月13日(金) 8:30~11:00
第2会場 (海峡メッセ下関 10F 国際会議場)

B型肝炎治療の現状と新たな治療戦略

  • 司会:日野 啓輔 (川崎医科大学肝胆膵内科学)
  • 田中 靖人 (名古屋市立大学大学院医学研究科病態医科学講座)

司会のことば 

                              

 薬剤耐性が出現しにくい核酸アナログ製剤によりHBV-DNA陰性化が高率に得られるようになったが、肝発癌は完全に制御できていない現状がある。HBV持続感染者における治療目標はFunctional cure、すなわちHBs抗原陰性化であり、HBs抗原低下による肝発癌抑制効果も期待される。核酸アナログ製剤単独投与によるHBs抗原低下作用は弱く、PEG-IFNとの併用やsequential療法が行われてきた。一方で長期投与に伴う薬剤耐性や腎障害・骨軟化症なども問題となっている。本シンポジウムでは各製剤による肝発癌抑制効果やHBs抗原の推移、さらには腎機能保護効果などについて広く発表していただき、治療の現状について総括したい。またHBs抗原低下に向けた新たな治療戦略(創薬研究含めて)についても討議したい。

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シンポジウム2

第1日   12月12日(木) 9:15~11:45
第1会場 (海峡メッセ下関 4F イベントホール)

C型肝炎の抗ウイルス診療

  • 司会:茶山 一彰 (広島大学大学院医系科学研究科消化器・代謝内科学)
  • 八橋 弘  (国立病院機構長崎医療センター臨床研究センター)

司会のことば 

                              

 2014年以後導入された各種DAA治療法の進歩により、今では100%に近いSVR率がえられるようになったが、C型肝炎治療に関連する問題が全て解決したわけではない。本シンポジウムでは、各施設のC型肝炎治療成績を提示いただいた上で、治療に関連した諸問題とその解決法について議論したい。薬剤耐性、再治療成績、SVR後の発癌、非代償性肝硬変症に対する治療、DAA治療前後の免疫、脂質代謝、肝線維化の変化など、今までの問題点を整理した上で今後の治療のあり方について模索したい。

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シンポジウム3

第1日   12月12日(木) 15:10~17:40
第2会場 (海峡メッセ下関 10F 国際会議場)

肝癌診療の現状と展開

  • 司会:鳥村 拓司 (久留米大学医学部内科学講座消化器内科部門)
  • 山﨑 隆弘 (山口大学大学院医学系研究科臨床検査・腫瘍学)
  • 総括:工藤 正俊 (近畿大学医学部消化器内科学)

司会のことば 

                              

 肝臓病を取り巻く環境は目覚しい変化があり、肝癌診療においても例外ではない。肝癌の成因は、ウイルス性から非ウイルス性へとシフトし、巨大な進行肝癌として発見されることも少なくない。非ウイルス性肝癌の診断体系を構築するためには、高リスク群の設定基準や新規バイオマーカーの開発などが喫緊の課題である。一方、進行肝癌に対する分子標的薬は、この数年来最もホットな領域である。ソラフェニブに加えレゴラフェニブ・レンバチニブが登場し、治療の中心となっているが、依然として動注化学療法が有効な症例も存在し、その棲み分けや切り替え時期は大きな課題である。そこで、現時点での進行肝癌の治療体系についてのエビデンスを集積し、今後のさらなるパラダイムシフトにつなげたいと考える。
本シンポジウムでは、肝癌の診断から治療、さらには再発予防といった幅広い領域からの演題を募集し、パラダイムシフトを迎える肝癌の診療体系について議論したい。 

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シンポジウム4

第1日   12月12日(木) 9:15~11:45
第3会場 (海峡メッセ下関 9F 海峡ホール)

肝疾患に対する非侵襲的診断法の進歩

  • 司会:飯島 尋子 (兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科/超音波センター)
  • 河田 則文 (大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学)

司会のことば 

                              

 近年の血清マーカーや画像診断法の進歩は著しく、肝疾患の診断アルゴリズムに大きく影響を与えている。M2BPGiや超音波による肝硬度測定は肝線維化診断において中心的役割を担うようになり、MRIエラストグラフィ(MRE)の有用性も報告されている。またCAP(Controlled Attenuation Parameter)やATI (Attenuation Image)等の超音波による診断、MRIによるProton Density Fat Fraction(PDFF)等により脂肪性肝疾患における脂肪定量が可能となった。さらに、cell-free DNA等の新たな肝癌マーカーも開発されている。そこで本セッションでは、幅広い肝疾患に対する非侵襲的診断法の現状と新展開について演題を募集し議論したい。

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シンポジウム5

第2日   12月13日(金) 8:30~11:00
第1会場 (海峡メッセ下関 4F イベントホール)

NASHとASH、その診断と治療への対応

  • 司会:日浅 陽一 (愛媛大学大学院消化器・内分泌・代謝内科学)
  • 岩佐 元雄 (三重大学医学部消化器内科学)

司会のことば 

                              

 生活習慣の欧米化により近年NASHを成因とする肝硬変・肝癌は増加傾向にある。一方、アルコール性脂肪肝炎(ASH)もアルコール消費量こそ近年同程度であるものの、アルコールに起因する肝硬変・肝癌は相対的に増加傾向にある。少量のアルコール摂取患者ではNASHかASHか、肝組織像による鑑別は難しい。またNASH、ASHともに診断、病態把握のための血清バイオマーカー、肝硬度画像診断など非侵襲的な評価法の確立が求められる。両病態および境界患者の生活習慣などの背景、糖尿病や心血管イベントなど全身疾患のリスク、肝線維化進展や肝発癌との関連、高リスク群の囲い込みなど残された課題は多い。さらには肥満を伴う飲酒者の肝病態、acute-on-chronic liver failureにおける飲酒の関与、新規飲酒量低減薬を肝臓内科医がどのように使用して生活指導していくのか、他科およびコーディネータ−など多職種間の連携なども課題である。本シンポジウムではNASHおよびASHに関する様々な課題について、演題を広く募集し、病態や治療について議論を行いたい。 

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シンポジウム6

第1日   12月12日(木) 9:15~11:45
第2会場 (海峡メッセ下関 10F 国際会議場)

肝硬変症に対する薬物治療の進歩

  • 司会:吉治 仁志 (奈良県立医科大学内科学第三講座(消化器・内分泌代謝内科))
  • 清水 雅仁 (岐阜大学大学院医学研究科消化器病態学)

司会のことば 

                              

 肝硬変症の合併症は非常に多岐にわたる。代償性肝硬変症患者においては軽度の全身倦怠・易疲労感・脱力感・食欲不振などの非特異的症状が認められるのみであるが、非代償期となるとこれらの症状の増悪、腹水による腹部膨満、静脈瘤破裂による吐下血、門脈血栓症、脾機能亢進症、脳症による意識障害などが生じてくる。これらに対し様々な薬物治療があるが、近年その進歩は目覚ましく、診断技術の向上や合併症に対する治療概念の発達も相まって肝硬変症患者の予後は向上していることが推測される。
そこで、このシンポジウムでは各施設における肝硬変症に対する薬物治療の成績、患者のQOLや予後への影響なども含めて報告いただき、今後の方向性についてひろく議論したい。

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シンポジウム7

第2日   12月13日(金) 8:30~11:00
第3会場 (海峡メッセ下関 9F 海峡ホール)

門脈圧亢進症に対する内視鏡治療とIVR治療

  • 司会:相方 浩 (広島大学病院消化器・代謝内科)
  • 石川 剛 (山口大学大学院医学系研究科消化器内科学)

司会のことば 

                              

 静脈瘤、脾腫・脾機能亢進、肝性脳症、胸腹水など門亢症の病態は多岐にわたり、それぞれに対する内視鏡治療・IVR治療は近年目覚ましい進歩を遂げている。我が国で開発されたバルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(BRTO)が2018年に胃静脈瘤に対して保険適応を得たのは記憶に新しいが、テクニックの向上のみならずデバイスの発達が著しいなかで、難治例・難渋例に遭遇するケースも少なくない。
本シンポジウムでは、各施設の工夫・取り組みについて、専門領域の垣根を越え技術的かつ学術的に熱い議論を繰り広げていただきたい。

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シンポジウム8

第1日   12月12日(木) 15:10~17:40
第1会場 (海峡メッセ下関 4F イベントホール)

肝移植と肝臓再生療法の最前線

  • 司会:永野 浩昭 (山口大学大学院医学系研究科消化器・腫瘍外科学)
  • 寺井 崇二 (新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野)

司会のことば 

                              

 本邦には約30万人の肝硬変患者が存在し、そのうち約3万人が進行した非代償性肝硬変である。近年、B型およびC型肝炎ウイルスに起因する非代償性肝硬変に対してもウイルス制御・排除が可能となったが、肝線維化や肝癌リスクが残存することが懸念されている。また今後は、非アルコール性脂肪肝炎やアルコール性肝障害に起因する肝硬変が増加すると予想される。非代償性肝硬変に対する根治療法は肝移植のみだが、ドナー不足などのため実施数は十分とはいえない。そこで本シンポジウムでは、いまだアンメットメディカルニーズである非代償性肝硬変に対する肝移植と肝臓再生療法について、広く現況を募集し、内科外科の両面から福音となる展望を議論したい。 

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パネルディスカッション

第1日   12月12日(木) 15:10~17:40
第7会場 (下関市生涯学習プラザ 2F 風のホール)

肝疾患診療におけるメディカルスタッフの役割とチーム医療の実践
―受検啓発・受診勧奨から肝移植まで―

*メディカルスタッフセッションとして企画いたします。

  • 司会:井出 達也 (久留米大学医学部内科学・消化器内科)
  • 江口 英利 (大阪大学大学院医学系研究科外科系臨床医学専攻外科学講座消化器外科学)
  • 日髙 勲  (山口大学医学部附属病院肝疾患センター)

司会のことば 

                              

 2019年3月までに47都道府県で肝炎医療コーディネーターが育成された。DAAや核酸アナログ製剤の進歩により、ウイルス性肝炎の病勢制御は可能となった。にもかかわらず、肝炎ウイルス検査の未受検者やウイルス陽性で未受診の患者が少なからず残っていることが課題であり、肝炎医療コーディネーターを中心とした啓発活動が期待されている。また肝硬変・肝癌患者においては、栄養療法や運動療法などメディカルスタッフの関りも重要となっている。さらに非代償性肝硬変症患者に対する肝移植においては、移植コーディネーターが不可欠であるのは言うまでもないが、今後は肝炎医療コーディネーターと双方向の連携が重要となるだろう。そこで今回は、肝疾患診療におけるチーム医療の実践について発表していただき、活動の発展につながるような議論をしたい。

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関連企画

男女共同参画・キャリア支援委員会関連企画

第1日   12月12日(木) セッション1 15:10~16:40
               セッション2 16:40~17:40
第6会場 (海峡メッセ下関 1F 展示見本市会場 西)

セッション1 肝臓学源平合戦~Pros and Cons~

  • 司会:石井 隆道 (京都大学医学部附属病院肝胆膵・移植外科)
  • 藤井 英樹 (大阪市立大学大学院医学系研究科肝胆膵病態内科学)
  • 野村 貴子 (高松赤十字病院消化器内科)
  • 山田 涼子 (大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学)
  • 惠莊 裕嗣 (京都大学大学院医学系研究科消化器内科学)
  • 田中 聡司 (国立病院機構大阪医療センター消化器内科)

セッション2 若手キャリアアッププラン~私の履歴書~

  • 司会:飯島 尋子 (兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科/超音波センター)
  • 石井 隆道 (京都大学医学部附属病院肝胆膵・移植外科)
  • 山田 涼子 (大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学)

*日本肝臓学会男女共同参画委員会の実施企画となります。

 肝臓学の発展において、肝臓医の育成は非常に重要である。未来の肝臓学を担う若手医師の先生方には、自身の経験を踏まえつつ多方面からの意見を取り入れることで、肝臓学を極めていただきたい。
そこでセッション1では、臨床でしばしば賛否両論を引き起こすテーマ3題を用意している。応募者の中で内科医・外科医・放射線医・病理医から成るグループを結成し、それぞれのお題について、グループ対抗の議論合戦を行う。
セッション2では、肝臓学領域で活躍している先生方(指定および公募)に、これまでのキャリア形成について本音を交えて発表いただく。
なお本企画では、診療科や所属、性別を越えた交流を通して肝臓学の面白さを再発見し、次世代に引き継いでいくことを目指している。セッション1、2とも、45歳以下の男女(あるいは卒後20年以下)の医師が対象である。

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一般演題

*症例報告を含みます。

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若手セッション

卒後10年以内の若手医師が症例報告を発表し、優秀演題に対して奨励賞を設けます。

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ランチョンセミナー/イブニングセミナー/モーニングセミナー

(敬称略)